伝説の銀のカタツムリ④

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 喫茶コーナーに移動すると今田さんはモジモジしながら話し始めた。
「突然すみません。的矢さんが立中さんに相談すれば大丈夫だからって」
(おばちゃん、また勝手な事を。なんか深刻そうで断れない感じだ)
「僕でお役に立てるかどうか分かりませんが」
 彼女は受付・休憩室・新聞等の担当だが、相談は客の落し物についてらしい。
「あの。ちょっと失礼。ここは毎月『湯〜とぴあ新聞』の中で落し物の案内もしてましたよね? そこに載せたらいいんじゃないですか?」
 『湯〜とぴあ新聞』は毎月中旬に更新される、お客さんに向けた手作りの新聞で店内の壁に掲示している。翌月のイベント情報や割引デーの案内、スタッフ紹介(新人、他スタッフの趣味嗜好等)も掲載している。
 俺も毎月、割引デー等をチェックするし、常連はみんな楽しみにしてる。落し物の案内も掲載しているのだ。
「ちょっと載せ難い物なんです。実は男性用のカツラなんです」
ミステリー・推理
公開:20/02/27 19:00
更新:20/05/23 11:08
立中森一(たてなかしんいち) 推理物シリーズ

NORIHISA( 碧の星 )

   創作活動はこちらのショートショートガーデンが初めてです。令和元年12月31日から投稿開始しております。
 勉強になりますので、どのようなことでもお気軽にコメントいただけると嬉しいです。厳しいご意見もお待ちしております。
 どうかよろしくお願いいたします。

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