消したい夢
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ピアニストになる夢を、あきらめることにした。
幼い頃から、人生をかけてきた夢だった。
ただ、決意しただけで実際には、毎晩ピアニストとして成功する夢をみるくらいには、未練があった。
そんなある日、どんなものでも消してくれる超能力者がいるとの噂を聞いた。
「どんなものでも…か」
さっそく連絡をとり、試しにグランドピアノを消してもらうことに。
奇妙な呪文を唱えると、いつの間にかグランドピアノは消えていた。そこで、
「実は夢を諦めきれないんです。どうか私の頭からピアニストの夢を消してください」
とお願いすると、再び同じように呪文を唱えだした。すると、いつのまにかピアノのことなど、どうでもよくなっていた。
しかしその夜、また同じ夢をみた。
超能力者に相談すると、
「夢は、湧き上がってくるものですからね。」とだけ言われた。
追いかけるはずのものが、いつの間にか逃げられないものへと変わっていた。
幼い頃から、人生をかけてきた夢だった。
ただ、決意しただけで実際には、毎晩ピアニストとして成功する夢をみるくらいには、未練があった。
そんなある日、どんなものでも消してくれる超能力者がいるとの噂を聞いた。
「どんなものでも…か」
さっそく連絡をとり、試しにグランドピアノを消してもらうことに。
奇妙な呪文を唱えると、いつの間にかグランドピアノは消えていた。そこで、
「実は夢を諦めきれないんです。どうか私の頭からピアニストの夢を消してください」
とお願いすると、再び同じように呪文を唱えだした。すると、いつのまにかピアノのことなど、どうでもよくなっていた。
しかしその夜、また同じ夢をみた。
超能力者に相談すると、
「夢は、湧き上がってくるものですからね。」とだけ言われた。
追いかけるはずのものが、いつの間にか逃げられないものへと変わっていた。
SF
公開:20/02/27 18:57
目標だった10作品投稿できたので、これからはのんびり投稿していきます。
他ジャンルで大賞受賞経験ありますが、ショートショートは初心者です。
ショートショートが好きで挑戦中ですが、そもそも物書きの経験が浅いので、ここで修行しています。
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