花々の囁き

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眠れない夜、庭に寝転んで夜空を見上げました。今にもこぼれそうに星たちが瞬いています。暖かくて穏やかな風と共に甘い花の香り。ここには味わいきれないほどのたくさんの花が咲いています。
今夜は青い花に耳をすませました。花は優しく物語を囁いてくれます。目を瞑り、物語の中を歩きます。目前に落ちた星屑のきらめきに導かれて進んでいきました。すると、私はいつの間にか眠りに落ちていました。青い花の優しい囁きが心地よかったのです。
お礼に、空の星を1つ手に取り、青い花にプレゼントしました。青が濃く輝きを増します。
青い花の囁いた物語は私の心を掴んで離しません。その余韻に浸りながら、自分の胸に手を置くと、胸からハートの形をした石が出てきました。私の心臓の鼓動のようにトクトクと赤く点滅します。その石を土に埋めると、芽が出てたちまち桃色の花を咲かせました。どんな物語を囁いてくれるのだろう。また花に耳をすませます。
ファンタジー
公開:20/02/24 15:10
SSG2万作突破 おめでとうございます!

夜野 るこ

  夜野 るこ と申します。
(よるの)

皆さんの心に残るようなお話を書くことが目標です。よろしくお願いします。

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