おとぎのはなし

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優しい姉と意地悪な妹。大人になっても変わることはありませんでした。しかし、妹にはモデルのような彼がいます。
「こんなかっこいい彼、お姉ちゃんにはできないでしょうね」
「私も彼はいる。彼ことが心から好きだから、他の男なんていらないわ」
「負け惜しみ?お姉ちゃんの彼、醜い顔で有名よ」
妹の態度は酷くなる一方でした。

月日は流れ、姉はその時の男性と結婚することになりました。
「今まで黙っていてごめん」
彼が自分の顎に手をかけると、醜い顔が剥がれたのです。
「僕は見かけのせいで本当の自分を誰にも見てもらえなかったんだ。だから醜い顔のマスクをずっとつけていた」
姉の目の前にいる男性は大変美しい顔立ちをしています。彼は、醜い顔であるのに、君は心から自分を好いてくれたと、涙ながらに話しました。

結婚式当日。姉のドレスは妹の目に黒い残像を残しました。その黒い影はしつこく、何年も残り続けたとさ。
ファンタジー
公開:20/02/25 15:50
更新:20/02/25 15:52

みみ

むかし話、おとぎ話が小さい頃から大好きです。
誰かの目に留まるような物語が書けるように頑張ります!

コメントや☆をつけてくださる方、本当にありがとうございます。嬉しいなぁ、幸せだなぁと心から思いますm(_ _)m

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