おまもり

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女神が宿ったパワーストーン。それを持つ事で幸運が訪れると話題のお守りを購入してみた。噂は噂に過ぎなかった。
お守りを購入したところで何も変わらない。腹が立ったので苦情を入れてやった。
「お客様、お守りはどのように扱っておられますか?」
鞄の中に適当に入れてある、と答えた。
「それではいけません。そのパワーストーンは女神の宿る石。女性を扱うように大切にしてください」
お守りをおまもり!ってか?さすが女神、気位が高い上に洒落がきいている。
「申し訳ございませんがお客様。その石はもう力を貸す事はないでしょう」
どういう意味だ?
「その石は女神の硬い意志でもあるのです。客様の扱いにその物言い、女神様はへそを曲げている事でしょう」
どうにかならないのか?
「無理ですね。石のように硬い意志が売りなものですから」
石頭な女だ。そう呟くとお守りの中の石が消えた。
消えた石は後日、俺の体内から見つかった。
ファンタジー
公開:20/02/23 18:46

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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