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チャイムが鳴った。万年一人暮らしで人付き合いも無い自分を訪ねてくるのは誰だろう?
ドアを開けると女神が立っていた。
「お爺さん、いつも海岸のゴミを拾ってくれてありがとう。今日はお礼に伺いました。あと、この貝を是非…」
「でかいホタテじゃのう!あっ、あんたが誕生した時に乗ってたのは…」
「はい、これの貝殻です。でもこのホタテはタウリンやビタミンB1が豊富で、食べ続ければ貴方の身心を護っていてくれるはず。他にも緊急時に吹けば天使を呼べる法螺貝等もございます。あ、本人負担は一割で済みますので」
「負担て…てか何の話?」
「実は私、今天界でケアマネをやってまして、今回はこの"貝護保険サービス”の話も含めて…」
「まあ、百を越えた今でもこうして元気でいられるのは、おまえの貝護のおかげじゃよ」
足元でアコヤ貝が口を開けている。
「あれから三十年か…」
私はスヤスヤと眠る妻の手に、一粒の真珠を置いた。
ドアを開けると女神が立っていた。
「お爺さん、いつも海岸のゴミを拾ってくれてありがとう。今日はお礼に伺いました。あと、この貝を是非…」
「でかいホタテじゃのう!あっ、あんたが誕生した時に乗ってたのは…」
「はい、これの貝殻です。でもこのホタテはタウリンやビタミンB1が豊富で、食べ続ければ貴方の身心を護っていてくれるはず。他にも緊急時に吹けば天使を呼べる法螺貝等もございます。あ、本人負担は一割で済みますので」
「負担て…てか何の話?」
「実は私、今天界でケアマネをやってまして、今回はこの"貝護保険サービス”の話も含めて…」
「まあ、百を越えた今でもこうして元気でいられるのは、おまえの貝護のおかげじゃよ」
足元でアコヤ貝が口を開けている。
「あれから三十年か…」
私はスヤスヤと眠る妻の手に、一粒の真珠を置いた。
ファンタジー
公開:20/02/20 10:31
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