未来人

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私は現代にタイムスリップしていた。
しかし、警察の取り調べを受けていた。
「本当にこれで全部だな」
「本当です。いくら未来人でも過去にあった犯罪すべて知っているなんて、そんなことあるはずないじゃないですか」
「いやわからんぞ。そう言いつつ自分に都合の悪い犯罪は言ってないのかもしれない」
「そ、そんな……」
「とりあえず拘置所に移ってもらうぞ。まだまだ泥を吐きそうだからな」
こうして、私の取り調べは終わった。
拘置所に着くと、私の同じような境遇の人が大勢いた。
中には、虚偽の証言をしたとして裁判で有罪を言い渡される人もいた。
私も、きっとその一人なのだろう。
未来人に会えないのは、これが理由なのかもしれない。
SF
公開:20/02/17 16:22

ふじのん

大学生

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