祖父の教え
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祖父は医者で、ある時相談をしたことがあった。
「おじいちゃん、僕、あがり症で、大勢を目の前にすると頭がぼーっとして何も話せなくなっちゃうんだ。どうしたらいい?」
「そうかい、それならこれをあげよう。何も考えられなくなった時に飲むといい」
そう言って渡されたのは小さなカプセルに入った白い粉だった。僕はそれをお守り代わりに持っていることにした。
どうしてかわからないが、それからは小学校のクラス発表もできるようになり、中学の弁論大会にも出場できたし、高校の生徒会選挙で会長候補として演説もできるようになった。
しかし、大学を卒業して入った会社で、一大プロジェクトを任されプレゼンをしようとした時、なぜか急に上がってしまいことばが出なくなった。
とっさに僕はそのカプセルを出し、中身を飲んでみた。甘い。砂糖じゃないか。糖分は脳を活性化するって祖父が言ってたな。
ありがとう、おじいちゃん。
「おじいちゃん、僕、あがり症で、大勢を目の前にすると頭がぼーっとして何も話せなくなっちゃうんだ。どうしたらいい?」
「そうかい、それならこれをあげよう。何も考えられなくなった時に飲むといい」
そう言って渡されたのは小さなカプセルに入った白い粉だった。僕はそれをお守り代わりに持っていることにした。
どうしてかわからないが、それからは小学校のクラス発表もできるようになり、中学の弁論大会にも出場できたし、高校の生徒会選挙で会長候補として演説もできるようになった。
しかし、大学を卒業して入った会社で、一大プロジェクトを任されプレゼンをしようとした時、なぜか急に上がってしまいことばが出なくなった。
とっさに僕はそのカプセルを出し、中身を飲んでみた。甘い。砂糖じゃないか。糖分は脳を活性化するって祖父が言ってたな。
ありがとう、おじいちゃん。
その他
公開:20/02/15 07:00
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武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。
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