ある世界での出来事~連鎖

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講和会議の議題は『アカガイ海底丘陵』の帰属問題に移った。
大戦の発端となった小さな丘は、本来ならマグロ連邦領になるはずだが、マグロは分裂し講和会議にも参加していない。
そのため、いくつかの国が領有権を主張し始める。
丘陵に最も近いイワシ共和国とアジ国が真っ先に声を挙げるが、貢献度が低く、すぐに手を引いた。
ブリランドは旧甲殻三カ国の併合を認めさせた手前で話に加わるのを控え、最終的にカツオとカレイの一騎討ちとなる。
大戦における両国は、同盟国支援のため軍派遣や物質供給を惜しみなく行い、貢献度も相応に高い。アカガイ丘陵にも軍と艦隊を送り込み、マグロとともにサーモンと戦った。
時間を経るごとに会議は紛糾し、戦争も辞さない勢いが見え始める。
長い話し合いの結果、言葉の力攻めが功を奏し、アカガイ海底丘陵はカツオ王国領となった。
それ以来、カレイの魚々はカツオに対し、憎しみを抱くようになったのである。
ファンタジー
公開:20/02/14 21:56
更新:20/02/14 22:40

加賀守 崇緒( 猫屋敷 )

気まぐれなハチワレ猫です。
頭抱えながら文章を考えてます。
スイカと芋と肉と魚に、お米とお酒、ブドウが好き。
よろしくお願いします。

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