の子切り

立派な親を持つと、有名人の子供だと、必ず言われる。
「ああ、君は○○さんのお子さんか」
そう…個人ではなく、親ありきで認識される。それを良しとしない子供達は大勢いる。
そんな子供達はこの『の子切り』を必ず求める。
こいつを使うと「○○さんの子」を切り離す事が出来るんだ。
親の威光が重荷になる子供もいるからね。この道具、意外と需要が高いんだ。

中には自ら切り離したにもかかわらず、やっぱり親の威光に頼りたいと言い出す子供もいる。
勿論そんな子供達の要望にも応えられる。ただ、あまりお勧めはしないなぁ…
だっての子切りですっぱり切ったんだ。再び光り輝くまで成長するには時間がかかる。
そこの竹林を見てみなよ。親の七光りにあやかるべく、その時が来るまで竹の中に引きこもって幼児退行までしている。
これでもまだ、親の威光に頼りたいかい？

OK分かったよ。じゃ、竹の中に入ってくれ。数十年後、また会おう。