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僕は岡田くんに鼻を殴られた。鼻血が出たけどいつものことだから誰も驚かない。僕はティッシュで血を拭うと、1人下校した。
お母さんは仕事で、夕飯はいつもレトルト食品。今日はカレーにしよう。棚からパウチを取り出して鍋の中で沸騰したお湯で温めていた。
ぐつぐつぐつ。
パウチに人生レトルトと書いてあった。あれ?こんなのあったっけ?
パウチの入っていた箱を見ると
「温めて中の物を使うと、他人の人生をお手軽に体験できます。温めた後はすぐにご使用下さい。」と書いてあった。
ぐつぐつぐつ。
なんだ、食べ物じゃ無いのか。ガッカリしながら火を止め、パウチを開ける。
中からどろりとした塊が出てきた。
箸で広げると、ふやけた岡田くんの顔だった。
皿の上に、ふやけた岡田くん。
僕の嫌いな岡田くん。
箸でその頬っぺたを突くと破けてぐちゃぐちゃになった。
「要らないよ、こんなの。」
僕はそれを生ゴミ入れに捨てた。
お母さんは仕事で、夕飯はいつもレトルト食品。今日はカレーにしよう。棚からパウチを取り出して鍋の中で沸騰したお湯で温めていた。
ぐつぐつぐつ。
パウチに人生レトルトと書いてあった。あれ?こんなのあったっけ?
パウチの入っていた箱を見ると
「温めて中の物を使うと、他人の人生をお手軽に体験できます。温めた後はすぐにご使用下さい。」と書いてあった。
ぐつぐつぐつ。
なんだ、食べ物じゃ無いのか。ガッカリしながら火を止め、パウチを開ける。
中からどろりとした塊が出てきた。
箸で広げると、ふやけた岡田くんの顔だった。
皿の上に、ふやけた岡田くん。
僕の嫌いな岡田くん。
箸でその頬っぺたを突くと破けてぐちゃぐちゃになった。
「要らないよ、こんなの。」
僕はそれを生ゴミ入れに捨てた。
ホラー
公開:20/02/12 16:35
夜野 るこ と申します。
(よるの)
皆さんの心に残るようなお話を書くことが目標です。よろしくお願いします。
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