イエスノードーム

10
15

ゲレンデで転んで始まった恋だった。まっすぐな瞳に私はとろけた。
私はスノボで遊ぼといい、彼はスキーが好きと白い息投合。降り積もる想い。
帰りにスノードームを買い、自然な流れでスロームードな彼の運転する車に乗った。
家に着くと、新雪みたく真っ白なシーツに、親切な彼に手を引かれ雪崩こむ。
舞い上がるパウダースノー。その夜、私は黙って、頷いた。
それから、私たちは一緒に暮らした。
彼の手料理のみぞれ煮は絶品で、私のことをアイスてくれた。
けれど、最近の彼はなんだか頑固で冷たく、出会った頃の面影もなくなった。
ある日、急に抱きつかれた私。
思わず彼にボディブロー。なり雪でアイスバーンみたいなベッドに転んだ彼。
雪の体は崩れて粉々。
「冷たくしてごめんね」
最後の最後は私の好きな彼だった。
『今度は私が手を貸す番』
彼をとかして、私はスノードームを作った。雪だるまの飾りも。
とけない雪魔法をかけた。
恋愛
公開:20/02/12 12:50

そるとばたあ( 神奈川 )

★そるとばたあの400字SSは、ことば遊びと文章のリズムにこだわり、音を体感できる物語がコンセプトです!

★第19回坊っちゃん文学賞大賞『ジャイアントキリン群』

★2025年12月、2冊同時刊行の電子書籍
『3分間のまどろみ カプセルストーリー』(Gakken)に『恐竜バーガー』寄稿。

・カプセルストーリー(恐竜バーガー、『菊池

の選択』、六文字の返信ほか)
https://amzn.asia/d/8qmIuR7

・カプセルストーリー(特殊外来種ハンター、カンガルー・ノート、露の楽譜ほか) 
https://amzn.asia/d/iW14MdM

ショートショートの可能性と豊かさが詰まったアンソロジーですのでぜひ!
 

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容