時計の独り言

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「弁護士さん、私・・あの人を訴えたいんです」
「まあまあ、落ち着いて。詳しい話を聞きましょう」
「ありがとうございます」
「まず、あなたが訴えたいのはどこの誰ですか?」
「私が住み込みで働いている屋敷の旦那様です」
「なるほど。あなたに何があったのですか?」
「あの旦那様は私に過酷な労働を強要するのです」
「具体的には?」
「旦那様は私に「365日、24時間休まずに働け」と言うのです」
「なんて事だ。それはさぞや辛かったでしょう。そんなブラックな職場は直ぐにでも辞めるべきだ。ちなみ聞くのですが、あなたはその旦那さんに「待遇の改善」を申し出なかったのですか」
「勿論、しましたとも。でも、旦那様は「やかましい」と私の頬を平手打ちするのです」
「なるほど。事情は大体分かりました。今、聞いた限りではこの裁判、絶対に勝てますよ。そして賠償金が手に入ったらあなたの凍った時間もきっと動き出す事でしょう」
公開:20/02/11 19:47
更新:20/02/12 09:28

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