本当は殺したい

本当は殺したい。

最適な殺し方をいつも考える。
考えるだけで実行はしない。
でも本当は殺したい。

ナイフをちらつかせたり、銃の存在をほのめかしたり、その気になれば殴り殺すことだって出来ることをアピールしてみせる。

そうやって殺意をあらわにすることで、どうにか発散させてる。
でも本当は殺したい。

本当に殺せたらどんなにいいだろうか。
君の息の根を止めるその瞬間を想像するだけで悶える。
でも失敗したら？
君を殺す機会を一度でも逃したら、きっと次はない。
どうしたって慎重になってしまう。

その一度の好機を見逃すことなく、確実に君を殺してみせる。

肉が裂け、骨が砕け、血渋きが舞う。
君の息の根を止めるその瞬間を想像するだけで悶える。

最適な殺し方をいつも考える。
考えるだけで実行はしない。
でも本当は殺したい。