怪文メール

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体が痒い。また父か。

「ダニィ?」

細く開けたドアの奥から父が睨んでいる。近くに越してきた友人からのメールを見て以来、父は変わった。ゴミや野良猫を拾ってきて、家を汚し続けていた。許せない。

ある日、一人の女性が家を尋ねてきた。
「那多岐さんのご自宅ですか?便利屋です」
便利屋は父のメールの話を聞き、何かを閃いたようだ。
「恐らくメールの文章はこれです」

 よろしく、那多岐

こんな文章で父が?

「これをその友人に送ってもらうようにお願いできませんか?」

 よろしく、しくつう

父が治るのならば、とお祈りしながら父の友人にメールをした。

父は生まれ変わったように美しくなった。

昔、父と映研で一緒だった父の友人のあだ名はキング。父曰くキングの言う事は絶対なのだと。


「まーだー?」
これから父とスキーに行く。しかしさっき父がキングさんのメールを見ていたのが心配だ。
その他
公開:20/02/11 17:51
スクー シャイニングお祈りメール

たらはかに( 日本 )

たらはかに

https://twitter.com/tarahakani
猫ショートショート入選 「猫いちご ・練乳味」
渋谷ショートショート入選 「スク・ラブラブ・ランブル交差点(哀)」とか。

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