とある絶滅危惧種

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ある日妻がいなくなった。
「専業主婦なんて何の役にも立ちやしない」俺にそう言われたのがよっぽど頭に来たのだろう。
まあそのうち帰って来るさ。困るのはあっちの方だ。
ところがどうもそうではないらしい。
テレビを付けると、国中の専業主婦がいなくなったようだ。
一体どうなっている。
主婦泥棒?まさか。
すると突然男が訪ねてきた。妻を預かっているという。俺は妙な施設に連れていかれた。
見て下さい。
そこには昼寝をしている妻がいた。
どういう事です?
どうもこうも専業主婦は今や国が指定する特別絶滅危惧種ですからね。こうして大切に保護しているのです。
はあ…
しかしお宅の奥さんは素晴らしい。今どきあんなにのんびりしている女性はいませんよ。そうでしょう?
え、えぇ…
そうそう。貴方様の口座に一千万円振込んでおきました。
なんですって?
絶滅危惧種保護の為の特別支援金です。
俺は複雑な心境で帰路についた。
その他
公開:20/02/09 14:22

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