ある世界での出来事~国境での一幕

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国境の戦いは凄惨を極めた。
至るところで爆発が起こり、そのいずれでも命が散っていることだろう。
連邦の強襲作戦は成功し、アジ国の解放を一時的に実現。しかし、ひと月で奪還されてしまった。
連邦と共和国の攻防は国境沿いで一進一退を繰り返し、双方戦死者が増えるばかりである。
「カツオの砲兵はなにをやってんだ! 盛大に撃ってるだけで全然当たってねえぞ!」
装甲騎兵連隊の隊長は躊躇せず大声で友軍を貶した。
「連隊長殿! 奴らは筋肉で全てを解決しようとする脳筋ばかりです! 数うちゃ当たる精神です! 突撃した装甲タタキ兵中隊も、ほぼ全滅しました!」
「くそ!! なんで揃いも揃ってカツオはバカなんだ!? あいつら昨日も突っ込んで痛い目にあったばかりだろ!? いい加減にしろおおお!!!!」
連隊長は怒りを込めて機関銃の引き金をひき、突撃してくる敵兵が十数尾も薙ぎ倒される。
戦争は、泥沼の様相を呈していた。
ファンタジー
公開:20/02/08 23:03

加賀守 崇緒( 猫屋敷 )

気まぐれなハチワレ猫です。
頭抱えながら文章を考えてます。
スイカと芋と肉と魚に、お米とお酒、ブドウが好き。
よろしくお願いします。

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