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高校生のN君はこれまで人に注目されたことがない。だから何気なく投稿したツイートが予想外に拡散されたときは嬉しかった。翌日友人に「お前のツイート伸びてたじゃん」と言われたときは、インフルエンサーにでもなった気分だった。
数日間ツイートは伸び続け、それとともにN君の気持ちも高ぶっていった。
「まだ伸びてる」
N君は興奮していた。画面を更新するたびにリツイート数が増えていく。初めての経験にN君は思わず叫んだ。
「伸びてる!伸びてるよ!」
ここで目が覚めた。数学の授業中である。皆の視線がN君に注がれている。N君はすぐに状況を理解した。どうやら夢の中のセリフは実際に叫んでしまったようだ。恥ずかしさで何も言えなかった。
誰も気づいていなかったが、数学のK先生はこの日かつらを新調していた。前のものより少し毛が長いタイプだ。先生は気まずそうにN君に言った。
「伸びてちゃ悪いのか?」
数日間ツイートは伸び続け、それとともにN君の気持ちも高ぶっていった。
「まだ伸びてる」
N君は興奮していた。画面を更新するたびにリツイート数が増えていく。初めての経験にN君は思わず叫んだ。
「伸びてる!伸びてるよ!」
ここで目が覚めた。数学の授業中である。皆の視線がN君に注がれている。N君はすぐに状況を理解した。どうやら夢の中のセリフは実際に叫んでしまったようだ。恥ずかしさで何も言えなかった。
誰も気づいていなかったが、数学のK先生はこの日かつらを新調していた。前のものより少し毛が長いタイプだ。先生は気まずそうにN君に言った。
「伸びてちゃ悪いのか?」
青春
公開:20/02/06 23:47
シュール・不条理・ナンセンス
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