忘年会
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三年ぶりに高校の友人に会う
高校を卒業してからは月に二、三回メールのやり取りをするくらいだった
一ヶ月程前「忘年会を兼ねて一緒に飲もうか」僕の誘いに彼は二言返事で了承してくれた
「時間は夜の九時、駅前の串カツ屋で」
時間はまだ八時半
彼に会うのが自分で思っている以上に楽しみなのだと思えた
彼とは高校の頃に何度も喧嘩をしていた
それでも今この瞬間も彼との関係が続いていると思うと
どこかむず痒く、それでいてとても嬉しく頰が緩む
店の前で彼を待つ間あの頃の記憶が如実に蘇ってくる
彼はあの頃と変わっているだろうか
変わらず僕の友人だろうか
一抹の不安を抱え彼を待った
二十メートル先に見知った人影が見えた
街の灯りはその人影を照らす
そこにはあの頃より少し大人びた
けれども子供のようにあの頃と変わらぬ笑顔があった
息が白く染まる程の寒さけれどもとても暖かい笑顔
きっと僕はこの日を忘れない
高校を卒業してからは月に二、三回メールのやり取りをするくらいだった
一ヶ月程前「忘年会を兼ねて一緒に飲もうか」僕の誘いに彼は二言返事で了承してくれた
「時間は夜の九時、駅前の串カツ屋で」
時間はまだ八時半
彼に会うのが自分で思っている以上に楽しみなのだと思えた
彼とは高校の頃に何度も喧嘩をしていた
それでも今この瞬間も彼との関係が続いていると思うと
どこかむず痒く、それでいてとても嬉しく頰が緩む
店の前で彼を待つ間あの頃の記憶が如実に蘇ってくる
彼はあの頃と変わっているだろうか
変わらず僕の友人だろうか
一抹の不安を抱え彼を待った
二十メートル先に見知った人影が見えた
街の灯りはその人影を照らす
そこにはあの頃より少し大人びた
けれども子供のようにあの頃と変わらぬ笑顔があった
息が白く染まる程の寒さけれどもとても暖かい笑顔
きっと僕はこの日を忘れない
青春
公開:20/02/05 00:04
更新:20/02/05 00:06
更新:20/02/05 00:06
言葉を紡ぎ
人の心を動かせる
作家に憧れています
私の言葉で誰かの世界に少しでも色を塗れたなら
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