約束の日
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今日は約束の日でした。
私はすこしお化粧をしてもらって主人が迎えに来てくれるのを待っていました。そこは待合わせ場所として有名なのでしょう。多くの人でごった返しています。私はすぐに主人を見つけました。けれど主人はちっとも私に気が付かないのです。
「ちょっとねえ、あなた」
いくら声を掛けてもきょろきょろするばかり。
「しばらく会っていないうちに目が悪くなったのかしら」
なんて思っていたら近くの若い女の人に声を掛けたりして。
いやだわあの人ったら。
「あなたの愛する妻はここよ」
私が腕を引いて後ろを振り向かせると夫は目をまん丸くしています。
「嘘だろ?」
「がっかりした?随分おばあちゃんになっちゃって」
すると主人は目頭を押さえ呟きました。
「いや……、よく頑張ってくれたね」
「だって…約束したじゃない、その日が来るまでちゃんと生きるって」
それから私達は二人して小さな舟に乗り込みました。
私はすこしお化粧をしてもらって主人が迎えに来てくれるのを待っていました。そこは待合わせ場所として有名なのでしょう。多くの人でごった返しています。私はすぐに主人を見つけました。けれど主人はちっとも私に気が付かないのです。
「ちょっとねえ、あなた」
いくら声を掛けてもきょろきょろするばかり。
「しばらく会っていないうちに目が悪くなったのかしら」
なんて思っていたら近くの若い女の人に声を掛けたりして。
いやだわあの人ったら。
「あなたの愛する妻はここよ」
私が腕を引いて後ろを振り向かせると夫は目をまん丸くしています。
「嘘だろ?」
「がっかりした?随分おばあちゃんになっちゃって」
すると主人は目頭を押さえ呟きました。
「いや……、よく頑張ってくれたね」
「だって…約束したじゃない、その日が来るまでちゃんと生きるって」
それから私達は二人して小さな舟に乗り込みました。
その他
公開:20/02/04 23:08
更新:20/02/04 23:22
更新:20/02/04 23:22
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