南極に行きたいヒナちゃん
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川崎市の人気のない路上で「のせて」と書いた大きな紙をかざす幼女がいた。
思わず私は車を停めて、「どうしたの?」と尋ねた。
「ひっちはいく! 乗ってもいい?」
幼女は返事も待たずにいきなり後部座席に乗り込んできた。その時点で私は慌てふためき、このまま交番へ直行することを決意した。
幼女はリュックを座席に置いて我が家のようにくつろぎだした。
「ど、どこに行くつもりなの?」
「あのね、ヒナちゃんはね、南極に行きたいの!」
「そ、そう。どうしてヒナちゃんは、南極に行きたいのかな?」
「ええとね、ええとね、…ペンギンさんと遊ぶの!」
「ヒナちゃんはペンギンさんに会いたいの?」
「うん!」
交番に着いて、事の次第を説明すると、警察がその場で幼女を保護してくれた。
次の日のニュース記事。
<浜松市の幼稚園児、南極のペンギンに会うため54回目の脱走 またもや失敗!>
思わず私は車を停めて、「どうしたの?」と尋ねた。
「ひっちはいく! 乗ってもいい?」
幼女は返事も待たずにいきなり後部座席に乗り込んできた。その時点で私は慌てふためき、このまま交番へ直行することを決意した。
幼女はリュックを座席に置いて我が家のようにくつろぎだした。
「ど、どこに行くつもりなの?」
「あのね、ヒナちゃんはね、南極に行きたいの!」
「そ、そう。どうしてヒナちゃんは、南極に行きたいのかな?」
「ええとね、ええとね、…ペンギンさんと遊ぶの!」
「ヒナちゃんはペンギンさんに会いたいの?」
「うん!」
交番に着いて、事の次第を説明すると、警察がその場で幼女を保護してくれた。
次の日のニュース記事。
<浜松市の幼稚園児、南極のペンギンに会うため54回目の脱走 またもや失敗!>
その他
公開:20/02/04 19:52
南極
ペンギン
ヒナちゃん
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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