ガラスの靴の秘密

シンデレラを探して、お城のお使いは国中を探し回った。そして我が家にも、とうとうガラスの靴がやってきた。

姉たちは足が大きすぎて入らず、お城の使いは帰ろうとしたけど、そこで私が引き留めた。靴はぴったり！

でも私は「シンデレラ」ではないの。隣の家に住む、姉たちのいとこ。シンデレラの前に割り込んだ。私の足は小さいからきっと入るに違いないと思ったの。でも小さすぎたらシンデレラではないとバレれるから…足の裏にインソールを貼っておいたのよ。

二人はいつまでも幸せに暮らしました。チャンチャン。本物のシンデレラは、さぞかし驚いたでしょうね。私が履くはずだったのに、って。

でも最近、困ったことがあってね。お妃用の靴はガラスの靴と同じサイズで全部作られてしまったから、足の裏に貼ったインソールを剥がせないのよ。

さすがに痒くなってきて…お城のお姫様が水虫だなんて噂がたったら困るわね。どうしようかしら。