見失う輪廻
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空の上で、ある神様が部下を叱っていた。
「すみません、見失ってしまいました……」
「はぁ?お前、あの最高ランクの魂がどれだけ大切なのか分かってるのか?」
「はい、分かっています」
「いや、分かってないね。国のリーダーや革命者の魂は必ず最高ランクのものなんだよ。ただ、最高ランクだからといってそういう存在になれるとは限らん。だから俺たちが輪廻を監視して、恵まれない家に生まれたりすれば優遇する必要があるんだ」
「はい、すみませんでした……」
部下は反省しているフリをして、内心毒づいていた。
(本当に最高ランクの魂なら自力で何とかできるんじゃないの?)
「とにかく、このミスの責任は取ってもらうからな」
それから数十年後、ある若者が自らの懐で上司の履物を温めていた。
部下は最高ランクの魂を見つけられ、ホッと胸をなでおろした。
「すみません、見失ってしまいました……」
「はぁ?お前、あの最高ランクの魂がどれだけ大切なのか分かってるのか?」
「はい、分かっています」
「いや、分かってないね。国のリーダーや革命者の魂は必ず最高ランクのものなんだよ。ただ、最高ランクだからといってそういう存在になれるとは限らん。だから俺たちが輪廻を監視して、恵まれない家に生まれたりすれば優遇する必要があるんだ」
「はい、すみませんでした……」
部下は反省しているフリをして、内心毒づいていた。
(本当に最高ランクの魂なら自力で何とかできるんじゃないの?)
「とにかく、このミスの責任は取ってもらうからな」
それから数十年後、ある若者が自らの懐で上司の履物を温めていた。
部下は最高ランクの魂を見つけられ、ホッと胸をなでおろした。
ファンタジー
公開:20/02/01 10:35
スクー
見失う輪廻
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。
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