挑太郎

昔々、桃太郎が鬼退治をして英雄になった後のお話。
お婆さんが川で洗濯をしているとどんぶらこどんぶらこと大きな修造が流れてきました。
お婆さんは修造を持って帰るとお爺さんとこれをどうするか相談しました。
とりあえず警察に…と思ったその時、修造の中から元気な男の子が出てきました。
男の子は挑太郎と名付けられ、何にでも挑戦する熱い男にすくすくと育ちました。

「お爺さん、お婆さん、僕は鬼ヶ島に行きます」
そう言って、挑太郎は単身鬼ヶ島へと乗り込みました。
そこにいた鬼達は桃太郎に退治され、財宝も奪われ意気消沈していました。
「心を鬼にしろ！」
挑太郎は鬼達を鼓舞しました。
ラケットと球を鬼達に与え、「自分を作るのは自分だ！」「崖っぷちありがとう！」「豆をよく見て打ち返せ！」と厳しい特訓を続けました。

数年後、鬼達は情熱という誰にも奪えない財宝を胸に、世界を股にかけるプロテニス選手となりました。