霊能者vs曽根さん

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 丸い水晶のある暗い小部屋に黒のローブを纏った女がいた。
「どのようなご相談でしょうか」
「私、悪魔に取憑かれているような気がするんです」
 それは骨の髄まで浸み込んでくるような声だった。
「悪魔祓いの壷を、貴女が三十万円で売っていると聞いて…」
 少女の地を這うような声音が、女の胸の内壁を嗜虐的に愛撫した。
 得体の知れぬ怖気に、女の全身が毛羽立つ。
「は、はい…」
「本当に、たったの三十万でいいの?」
 闇の中で少女は死に魅入られたような虚ろな視線を浮かべている。
「え、ええ。もしお支払い頂けるのでしたら…」
 ガタッと少女は立ち上がった。
「本当に、たかが三十万ごときで、この私の中の悪魔を、封じられるというの!」
 毒針のような視線が女を刺し貫いた。
「ひぃいいい!」
「安過ぎるわ!」
 女はそこはかとない「本物感」を察知し脱兎の如く逃げ出した。
「…なんで? 私に壷売ってよ!!!」
ホラー
公開:20/01/31 20:09
曽根さん 霊感商法

水素カフェ( 東京 )



コメント是非お願いします!
小説家になるために文章の勉強をしたいと思っています。
もし何か気が付いたことがあれば、どんなことでも教えて下さい。
よろしくお願いします。

小説のジャンルとしては、ミステリやホラーを目指していますが、
ここではあまりこだわらずに書いてみようと思っています。

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現在、小説塾の第四回課題作品を執筆中。(進捗率30%)



タイトル『分解』 (原稿用紙20枚)
https://sakka.org/training/?mode=view&novno=17923
数学に熱中する青年が、異性への恋心に気づくまでの心模様を描いた作品です。

感想など頂けたら嬉しいです!
 

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