具
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私は、朝起きて、でっかいおにぎりをこしらえました。急に思いたったのです。ちょっと出かけます。
平日の昼間からドンキホーテの最上階に行って、ベンチで時を過ごすのです。窓からは富士山が見えます。ひがな一日、ここにいると、なんだか社会から切り離されたような気がして、滅入ってしまうのでした。
どれだけの時がたったのでしょうか、私は頭の中が完全に思考停止になり、何のために存在しているのかわからなくなってしまったのです。
通信機器は一切持っておりませんでしたのでひたすら、我が孤独は深まりました。でも考えてみると、このでっかいおにぎりを作れるだけまだ自分は幸せなのだと思い、おにぎりをかじると梅干しだと思っていた具は仏様に変わっていた。まだこれからだと思った私はそのまま職安に向かった。
平日の昼間からドンキホーテの最上階に行って、ベンチで時を過ごすのです。窓からは富士山が見えます。ひがな一日、ここにいると、なんだか社会から切り離されたような気がして、滅入ってしまうのでした。
どれだけの時がたったのでしょうか、私は頭の中が完全に思考停止になり、何のために存在しているのかわからなくなってしまったのです。
通信機器は一切持っておりませんでしたのでひたすら、我が孤独は深まりました。でも考えてみると、このでっかいおにぎりを作れるだけまだ自分は幸せなのだと思い、おにぎりをかじると梅干しだと思っていた具は仏様に変わっていた。まだこれからだと思った私はそのまま職安に向かった。
その他
公開:20/01/29 00:34
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