ドリアード(10)

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俺は夏菜子、育美どちらも好きだった。
いつ夏菜子へのライクがラブに変わったのかはわからない。だが、夏菜子は妹だ。
「妹として好き」はいいが「異性として好き」ではいけない。
そしてやっかいなことに、夏菜子も俺を「異性として好き」らしかった。

俺は夏菜子を引き離した。一緒に帰らなくなった。食事も別にした。夏菜子とはすれ違いの日々が続いた。
家の中がぎくしゃくし、顔をあわせれば喧嘩するようになった。

夏菜子が難病になった時、俺は自分を責めた。病気のことを調べ、両親、親類、友人、とにかくありとあらゆるつてを頼って
医者を探した。画期的な治療法をあみだしその病気の患者を何人も直したという医者にたどり着いた時は神様を信じたくなったものだった。

それがあの結果になるとは。
俺は自分を責めた。責めて責めまくった。
その結果、精神の防衛機能が働いたのか夏菜子への愛情が封印され夏菜子を憎むようになった。
SF
公開:20/01/28 20:39
更新:20/01/28 20:44

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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