水の子

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雨が激しく振る中で、君は走る。
どうしようもない気持ちを抱えきれずに、走ることでしか気持ちを落ち着かせることができないのだろう。
走って、走って。
君は地面のぬかるみに足を取られるまで止まらなかった。
地面に手をついて、起き上がると君は泣いていた。
どうしてそんなに悲しんでいるの?
僕には分からない。
分からなかったけど、
君を見ていると、同じくらい僕も悲しくなった。
泣かないで、元気を出して。
そう声をかけたかったけど、僕にはできない。
だって、僕は彼の世界にいないから。
お母さんのお腹から飛び出して、お空に消えてしまったから。
お母さんはいっぱい泣いてた。
でも、そのすぐ後に君がお母さんのもとに来てくれた。
お母さんの笑顔が見れた。
だから、君が泣いてると、またお母さんが泣いちゃうよ。
ねぇ、お願い、もう泣かないで。

僕は、降り続ける雨で大きな弟の涙を拭った。
その他
公開:20/01/29 20:23
更新:20/01/29 20:26
天気の子ではないです 純粋

Hiro.K( 日本 )

あまり文章を書くのが得意ではないのですが、出来る限り投稿していきたいと思っています。
よろしくお願いします。

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