ティラミス
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彼がティラミスに吸い込まれた。
事の始まりは数時間前、デート中入った喫茶店。
私は彼を占ってみた。『断層に近づくな』
その結果を彼に伝えると「断層なんてどこにあるの?行くわけないじゃん」と笑われた。
彼は店員が持ってきたティラミスにフォークを突き立てる。その時だ。
彼の体がティラミスの断層に吸い込まれた。
私はとっさに彼の手を掴んだ。手だけは吸い込まれずに済んだが彼の体は小さなティラミスの中に閉じ込められてしまった。
今、パティシエがティラミスの断層を掘り返しては彼の救出に乗り出している。
彼の手がどんどん冷たくなる。脈はすでに止まっている。
やっとの事で助け出された彼はやはり息をしていなかった。
涙する私にパティシエは微笑んだ。
「大丈夫。この方、菓子状態です」
菓子状態?彼は助かるの?
「ええ、お姫様の口付でね」
私は彼にキスをした。
目を覚ました彼は以前よりずっと私に甘くなった。
事の始まりは数時間前、デート中入った喫茶店。
私は彼を占ってみた。『断層に近づくな』
その結果を彼に伝えると「断層なんてどこにあるの?行くわけないじゃん」と笑われた。
彼は店員が持ってきたティラミスにフォークを突き立てる。その時だ。
彼の体がティラミスの断層に吸い込まれた。
私はとっさに彼の手を掴んだ。手だけは吸い込まれずに済んだが彼の体は小さなティラミスの中に閉じ込められてしまった。
今、パティシエがティラミスの断層を掘り返しては彼の救出に乗り出している。
彼の手がどんどん冷たくなる。脈はすでに止まっている。
やっとの事で助け出された彼はやはり息をしていなかった。
涙する私にパティシエは微笑んだ。
「大丈夫。この方、菓子状態です」
菓子状態?彼は助かるの?
「ええ、お姫様の口付でね」
私は彼にキスをした。
目を覚ました彼は以前よりずっと私に甘くなった。
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公開:20/01/29 19:13
元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。
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