パンデミック

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「もうすぐ上陸します」
護衛艦に乗っている若い自衛隊員が言った。

彼らはある島に向かっていた。
数時間前、その島に隕石が落下した。
人工衛星によると、大きなクレーターになっているらしい。
状況調査のため、大勢の自衛隊員が送り込まれたのだが、上陸したはずのチームからの連絡が途絶えてしまったという。
彼らの役割は、状況調査の状況調査だった。

実際に上陸すると、異常な光景が広がっていた。
大勢の隊員が上半身裸で倒れており、その体にはクレーターのような穴がいくつも空いているのだ。
「これは……」
若い隊員は言葉を発するもやっとだった。
すると突然右手に激痛を感じた。
手のひらを見ると、そこにはクレーターがあった。
「うわぁぁぁぁぁぁ」

一部の隊員は護衛艦で逃げることができた。
ただ、手の中にクレーターができたあの隊員が何とか艦に乗り込んでいることは、まだ誰も気づいていなかった。
ホラー
公開:20/01/29 11:30
スクー 手の中のクレーター

田坂惇一

ショートショートに魅入られて、自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。

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