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香月さんのナビで着いた先は、植物園だった。野外庭園に、ガラスの温室、巨大ビニールハウスの群れ。町にあるのは知ってても、行こうと思った事がなかった。
「いらっしゃい香月さん。お仕事?」
「毎度済みません。ラボ空いてます?」
「第一は使用中。第二でいい?」
「ええ、今日はガスクロ使わないんで」
受付のお姉さんにカードキーをもらい、香月さんはスタスタ歩き出した。『関係者以外立ち入り禁止』のチェーンを跨ぎ、『実験棟⇒』目掛け進んで行く。
「香月さん?あの、仕事って……」
「創香(そうこう)だよ。オレのメイン業務。販売用の香を創るの」
「つ、つくる……!?」
「説明しても解んねぇよ。イヌスケはハウスで待機」
廊下の突き当りに『待合室』の表示。香月さんは逆の『研究室』へ折れた。キーを差したのか、ピッと鋭い音。
人を何だと思ってんだ……。せめてもの抵抗でドア前に待機。
「どいてろ邪魔だ!!」
怒られた。
「いらっしゃい香月さん。お仕事?」
「毎度済みません。ラボ空いてます?」
「第一は使用中。第二でいい?」
「ええ、今日はガスクロ使わないんで」
受付のお姉さんにカードキーをもらい、香月さんはスタスタ歩き出した。『関係者以外立ち入り禁止』のチェーンを跨ぎ、『実験棟⇒』目掛け進んで行く。
「香月さん?あの、仕事って……」
「創香(そうこう)だよ。オレのメイン業務。販売用の香を創るの」
「つ、つくる……!?」
「説明しても解んねぇよ。イヌスケはハウスで待機」
廊下の突き当りに『待合室』の表示。香月さんは逆の『研究室』へ折れた。キーを差したのか、ピッと鋭い音。
人を何だと思ってんだ……。せめてもの抵抗でドア前に待機。
「どいてろ邪魔だ!!」
怒られた。
ファンタジー
公開:20/01/27 14:11
※創香(そうこう)は
作中での独自設定です。
創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
小石 創樹(こいわ もとき)名にて、AmazonでKindle書籍を出版中。ご興味をお持ちの方、よろしければ覗いてやって下さい。
https://amzn.to/32W8iRO
ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。
【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞
いつも本当にありがとうございます!
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