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 髪を結ったゴムへ乱雑に手を伸ばした。
 祭囃子の喧騒や屋台の明かりから逃げるように、暗い帰路に足を向けた。
 君に好かれようとして、好みの女の子を遠回しに聞き出してみたり。「あの芸能人の髪型がー」なんて弁舌に耳をすませて、真似をしようと伸ばした髪が、ようやく事足りたのに。
 とうに日は暮れているにも関わらず求婚に忙しい蝉たちを尻目に、私は帰路につこうとしている。
 青春の詰まったお祭りから、遠のいていく。
 君とのデート会場が、背後に流れていく。
 髪型を作り上げていたはずのヘアゴムを不必要に強く握って。君の好きな私だったはずのそれをきつく握りしめて。
 失恋で髪を切るのはこんな気持ちからなんだなと、思った。
青春
公開:20/01/28 05:26

ぴろしき

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 @yosisige

上記アカウントにて駄文を垂れ流しているインターネットポエム揚げパン。
にほんご、すき。

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