冷たい陽炎の中で

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 手を伸ばしても届かずに、枯れ果てた指先がカラスになって飛んで行く
 消え去った自分の居た場所に朽ち木がひとつ
 足跡は其処で途切れている

 気持ちの奥底を探るために上着を一枚羽織る。まだ薄着で過ごすには、夜が少しさみしい。いつもより低くて赤い月が大きな顔をして、俯く街の灯りを遮って笑ってる
 あの街の灯りどれか一つに君が居るから、地平線は輝いてる
 今やアニメソングの金字塔も、かつては未知の新曲だった。審判を仰ぎ求め続けるために突き動かす原資は幻視、原始の原子。理屈や理由よりも理解出来ないし得ない倫理と利己が心に浮かぶ。光る石もお姫様も、全ては月明かりに照らされて揺れる
 冷たい陽炎の中に浮かんだ街の灯り、時の墓碑銘
 冷たい言葉をさらってゆく、勿忘草に花が咲く
ファンタジー
公開:20/04/08 21:03

ダイナマイト・キッド( Twitter アルファポリス ハイパーグラウンド 小説家になろう )

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