ハテナの家族

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あるところに目利きの治郎兵衛と言う者がいた。
この治郎兵衛が気にいったものは高額で売れると評判だった。
ある時、この治郎兵衛が向かいに座っている家族を見て「はてなっ?ほぉ~これは面白い」と呟いた。
それを聞いていた熊五郎は俺にも幸運が向いてきたと思った。
(きっとあの家族は治郎兵衛のお眼鏡に叶うほどの何かを持っているに違いない)
それからの熊五郎の行動は早かった。
その家族に偶然を装って近づき、三日後には親密な関係になっていた。
だが、熊五郎にはこの家族にそれほどの価値があるとはどうしても思えなかった。
特別、大金持ちと言う訳でなし。秀でた技能を持っているでなし。姿形も普通だった。
納得がいかない熊五郎は治郎兵衛に事の成り行きを話し、聞いてみた。
「あの家族にどんな価値があるのでしょうか?」
治郎兵衛は笑顔でこう言った。
「あの家族の服に書かれていた文字の頭を繋げるとハテナになるのですよ」
公開:20/04/07 10:12
更新:20/04/07 10:24

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