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「うわあああ」
父の絶叫で居間へ行くと、父と母が泣いていた。フサフサだった父の頭が一夜でツルツルに。朝日が眩しっ。
「透の火炎放射で髪が…」
泣き崩れる父の横で、幼きサイボーグの弟が笑ってる。
「幸せに…幸せにしてくれるって約束したじゃない!ハゲじゃ幸せ感じない!」母はマルチセミナーで買った宇宙服素材の膝掛けで涙を拭う。
「ケガ無くてよかったね…」
「うぅ…」父咽び泣き。
すると仏間から田植え十段の祖母が登場。
「なんだ髪の毛くらい。植えればいいだろう」
「医者にも見られたくないんだ!」
「仕方ないね、これを使いな」
「それ、死んだおじいちゃんの!?」
「閻魔サボテンだ。この針を毟って植えてやる」
祖父が残した鉢植えコレクションの一つ、嘘吐きに針千本呑ませるという妖怪サボテン。
「あら抜けないね」
祖母が針を引っ張ると、サボテンが鉢から落ちた。鉢の底に『造花です』の文字。
「「嘘っ鉢!」」
父の絶叫で居間へ行くと、父と母が泣いていた。フサフサだった父の頭が一夜でツルツルに。朝日が眩しっ。
「透の火炎放射で髪が…」
泣き崩れる父の横で、幼きサイボーグの弟が笑ってる。
「幸せに…幸せにしてくれるって約束したじゃない!ハゲじゃ幸せ感じない!」母はマルチセミナーで買った宇宙服素材の膝掛けで涙を拭う。
「ケガ無くてよかったね…」
「うぅ…」父咽び泣き。
すると仏間から田植え十段の祖母が登場。
「なんだ髪の毛くらい。植えればいいだろう」
「医者にも見られたくないんだ!」
「仕方ないね、これを使いな」
「それ、死んだおじいちゃんの!?」
「閻魔サボテンだ。この針を毟って植えてやる」
祖父が残した鉢植えコレクションの一つ、嘘吐きに針千本呑ませるという妖怪サボテン。
「あら抜けないね」
祖母が針を引っ張ると、サボテンが鉢から落ちた。鉢の底に『造花です』の文字。
「「嘘っ鉢!」」
その他
公開:20/04/05 03:23
更新:20/05/06 09:21
更新:20/05/06 09:21
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