おしてはいけないスイッチをおしてみた

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スイッチを守る任務もあと少しで終了だ。15分後には交代がきて私は地下シェルターに連れていかれる。
その前に。
おしてはいけないと言われるとおしたくなるのが人の心ではないだろうか。抑えていた気持ちより好奇心の方が勝ち、私は硝子の蓋を持ち上げ金色のスイッチをおした。警報器が鳴り響き、スイッチの半径1m以外の地面は深く沈んでいった。代わりに一面のヒマワリ畑が現れ、3mほどの高さのヒマワリが近づいてきた。
「ありがとう。私はヒマワリ王国の王だ。得体の知れないウイルスから世界を守るための話し合いが決裂し、地下に閉じ込められていたのだ。君を左大臣に任命する」
ヒマワリ王は私の両手に溢れるばかりのヒマワリの種子を載せた。
初任務は、美術の成績が5段階評価の2であった私にとって苦行であった。
「好きなようにかいていいんだよ」
ヒマワリ王子に耳元で囁かれ、私は巨大なキャンバスにヒマワリたちの絵をかき始めた。
その他
公開:20/04/05 22:51
SWITCHインタビュー 達人達

文月 楓

ゆるりと作品を創っていきたいと思います。
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