線を越えるまで、頭一つ分
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友人と行った海水浴。
私はシュノーケルを付けて、少し遠くの岩場まで泳いだ。
太陽の光が水中を進み、魚たちに降り注いでいた。如何にか手を伸ばそうとしたが、シュノーケルをあまり使ったことが無かったためか、潜ることができず、唯、水面から眺めることしかできなかった。
岩場から沖に帰ろうとした時、突然、シュノーケルのパイプが本体から外れたのだ。
海水がゴーグルと口に入る。
私は海で泳いだことも、足が着かないような深いところで泳いだこともなかった。
当然、私はパニックに陥った。
それでも自分を何とか落ち着かせ、手足を動かし前に進む。
顔を付ければ、もう戻ってこられないという漠然とした恐怖、力を抜けば、楽になれるという安堵が私を襲う。
結局、私は自力で助かった。恐怖が私の中で勝ったのだろう。
私が溺れていたことは誰も知らない。
だが、私は確かに青い死線を跨いでいた。
私はシュノーケルを付けて、少し遠くの岩場まで泳いだ。
太陽の光が水中を進み、魚たちに降り注いでいた。如何にか手を伸ばそうとしたが、シュノーケルをあまり使ったことが無かったためか、潜ることができず、唯、水面から眺めることしかできなかった。
岩場から沖に帰ろうとした時、突然、シュノーケルのパイプが本体から外れたのだ。
海水がゴーグルと口に入る。
私は海で泳いだことも、足が着かないような深いところで泳いだこともなかった。
当然、私はパニックに陥った。
それでも自分を何とか落ち着かせ、手足を動かし前に進む。
顔を付ければ、もう戻ってこられないという漠然とした恐怖、力を抜けば、楽になれるという安堵が私を襲う。
結局、私は自力で助かった。恐怖が私の中で勝ったのだろう。
私が溺れていたことは誰も知らない。
だが、私は確かに青い死線を跨いでいた。
その他
公開:20/04/05 18:51
海
あまり文章を書くのが得意ではないのですが、出来る限り投稿していきたいと思っています。
よろしくお願いします。
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