春霖の恋
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ニュースによると数日雨が続くらしい、暫くは傘が手放せないな。
帰り道、公園に人影が傘をさして桜の木の下で佇んでいる。
少し近寄って様子を伺う、透き通るような肌と濡れ羽色の髪、浮き世離れした感じの不思議な女性、そんな印象だ。ふと、見惚れていると目があってしまった、俺は慌ててその場を離れた。
翌日、翌々日、またあの人は居た。ちょうどライトアップされている桜の辺り、雨がきらきらと光り幻想的な雰囲気で、声を掛けようにも言葉が出ない。
次の日、ニュースによるとこの先しばらく雨は降らないだろうとのことだった。
帰り道、あの人はいなかった、翌日も翌々日もいなかった。
幽霊、幻覚、いや、どの形容もしっくりこない。
春霖の精、というのが良いだろうか。
雨の数日間の片想いだった。
帰り道、公園に人影が傘をさして桜の木の下で佇んでいる。
少し近寄って様子を伺う、透き通るような肌と濡れ羽色の髪、浮き世離れした感じの不思議な女性、そんな印象だ。ふと、見惚れていると目があってしまった、俺は慌ててその場を離れた。
翌日、翌々日、またあの人は居た。ちょうどライトアップされている桜の辺り、雨がきらきらと光り幻想的な雰囲気で、声を掛けようにも言葉が出ない。
次の日、ニュースによるとこの先しばらく雨は降らないだろうとのことだった。
帰り道、あの人はいなかった、翌日も翌々日もいなかった。
幽霊、幻覚、いや、どの形容もしっくりこない。
春霖の精、というのが良いだろうか。
雨の数日間の片想いだった。
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公開:20/04/05 16:10
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