空飛ぶ自転車
2
3
実家の庭にある倉庫を、父とともに整理していた青年は、奇妙なものを発見した。それは自転車のように見えた。しかし、どう見ても翼のようにしか見えない装飾が施されていた。
「すっかり忘れてた。それは空飛ぶ自転車だよ」
父が自転車に跨ると、重力を無視したかのようにふわりと宙に浮いた。
「なんでこんなものがうちに?」
父は悠々と家の上を飛びまわり、見事なハンドルさばきで着地した。
「生産中止になったものを譲ってもらったんだ。他人には見せないことを条件にね」
「買い手なら山ほどいるだろうに」
「なんでかなぁ」
そう言って父は家へ戻ってしまった。
「……乗ってみたい」
青年は誘惑に負け自転車に飛び乗った。操縦は簡単で、すぐ自在に空を飛べるようになった。
自転車がビルを見下ろせる高さに達した時。パンッ、という不吉な音がした。
「パンク!?」
自転車は動きを止めると、そのまま自由落下し始め……。
「すっかり忘れてた。それは空飛ぶ自転車だよ」
父が自転車に跨ると、重力を無視したかのようにふわりと宙に浮いた。
「なんでこんなものがうちに?」
父は悠々と家の上を飛びまわり、見事なハンドルさばきで着地した。
「生産中止になったものを譲ってもらったんだ。他人には見せないことを条件にね」
「買い手なら山ほどいるだろうに」
「なんでかなぁ」
そう言って父は家へ戻ってしまった。
「……乗ってみたい」
青年は誘惑に負け自転車に飛び乗った。操縦は簡単で、すぐ自在に空を飛べるようになった。
自転車がビルを見下ろせる高さに達した時。パンッ、という不吉な音がした。
「パンク!?」
自転車は動きを止めると、そのまま自由落下し始め……。
SF
公開:20/04/02 20:02
お立ち寄りありがとうございます。ショートショート初心者です。
拙いなりに文章の面白さを追求していきたいと思って日々研究しています。
よろしくお願いします!
ログインするとコメントを投稿できます