雪達磨が降ってきた

最近の子供は雪が降っても、手が冷たくなるので雪達磨を作ろうともしない。その気があっても、どうしたら上手く出来るかが分からず、結局は絵に書くことはあっても雪達磨を楽しみながら作ろうとはしなかった。
天上界の降雪連合組合の会合でこの点を真剣に議論した結果、組合員自らが雪達磨を作って、地上に降らしたらどうかという事になり、その実行が全会一致で決定された。
余り大き過ぎては地上の物や人を傷つけたり壊しても行けないからと、サイズは一応Max3cmまでと決めた。

ある日地上のテレビで霙や雹でなく、小さな雪達磨が降ってきたと各地で報道された。子供たちも大喜びで雪達磨に興味を持つようになり、自分達でもっと大きく格好良いものを作ろうと張り切りだした。天上界の組合員達も雪達磨に吹き込んだ念力が通じたと大満足であった。