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小松雪に推薦され、渋々参加することになった地域の福祉イベント。地元の高校生の枠が残っていて、数合わせにされた。会場は土手上の体育館。その駐輪場で、彼女から缶ジュースを手渡される。
「おつかれさま」
プシュッと音を立ると同時に、遠くで雷の鳴る音が聞こえたような気がする。
「翔くん、家までどれくらい?」
「行きは二十分ぐらいはかかったから、そんぐらいかな」
雲行きを気にする僕のことはお構いなしに、そうなんだと彼女はゆっくりジュースを飲んでいる。最初は飲むペースを合わせていたが、残りを飲み干してゴミ箱へ向かう。
「夏休みの宿題、どれくらい終わった?」
「漢字は終わってて、数学があと半分ぐらいだったかな、他はやってねーや。小松さんは?」
ゴロンとゴミ箱の中の空気を震わせる音がする。返答が少し遅れたので、彼女に目をやる。
「あんま、やってない」
「ほとんど、やってないな」
「え!なんでわかるの!?」
「おつかれさま」
プシュッと音を立ると同時に、遠くで雷の鳴る音が聞こえたような気がする。
「翔くん、家までどれくらい?」
「行きは二十分ぐらいはかかったから、そんぐらいかな」
雲行きを気にする僕のことはお構いなしに、そうなんだと彼女はゆっくりジュースを飲んでいる。最初は飲むペースを合わせていたが、残りを飲み干してゴミ箱へ向かう。
「夏休みの宿題、どれくらい終わった?」
「漢字は終わってて、数学があと半分ぐらいだったかな、他はやってねーや。小松さんは?」
ゴロンとゴミ箱の中の空気を震わせる音がする。返答が少し遅れたので、彼女に目をやる。
「あんま、やってない」
「ほとんど、やってないな」
「え!なんでわかるの!?」
青春
公開:20/03/27 13:48
更新:20/03/28 06:13
更新:20/03/28 06:13
『日本語の美しさを体感したい、体現したい』
物語が好きです。よろしくお願いします。
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