我竜転生

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画竜点睛という言葉は知っているだろう。
高名な画家が竜に目を入れたところ、絵から竜が飛び去っていったという話だ。

画家の端くれである私もそのような竜の絵を書きたいと
苦心を重ねたが、できたのは箸にも棒にもかからないものばかり。
まさに『我流天性を欠く』だ。

このままではいかんと決心した私は『我流』を捨て
名のある画家に師事し、いちからやり直すことにした。
そのおかげで苦節十年。
ようやく納得いく絵が描けるようになり、
自分の中で描こうとする竜の姿が
はっきりみえるようになった。

その頃には私は不治の病に侵されていた。
動かぬ体を必死に動かして最期となるであろう竜の絵を一心不乱に描く。
ようやく最後に目を入れたところで私は発作をおこし、その場に崩れ落ちた。

最期を迎えたはずの私が目を覚ますとその体はイメージ通りの竜の姿だった。
ファンタジー
公開:20/03/27 21:22

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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