土筆と化粧筆

散歩中、うっかりつまづいて、バッグの中身が土砂降り。
草の上で良かった。後で除菌ティッシュで拭いとこ。……と持ち上げた化粧ポーチも、なだれ。
嘘、チャック開けっ放し！？慌てて拾ってポーチに突っ込む。きょろきょろ見渡して、誰もいないの確認して溜め息。あーもう、アタシ今日の運勢最悪。
次まで暇だからって、外出なきゃよかった。だから田舎って嫌い。電車１時間１本とかあり得ない！
逆ギレして蹴ったつま先に、プチッ。と感触。
雑草の間から、ひょっこり顔出したつくしんぼ。
確か『土筆』って書くんだっけ？ちぎっちゃった１本。筆には短くて、……あ、アイシャドーのチップ（化粧筆）くらいかも。
ちょっと笑って土筆チップを拾ったら、地面に見覚えあるブルーの土筆。
回収もれ？摘まんで引っ張る、けど取れない。根っこ生えたみたいに。
駄目だってば、交換じゃないの。両手で格闘するも微動だにせず、発車時間でギブアップ……。