扉

夢の中、扉が現れる。
それ自体、珍しい事ではない。夢の中、扉が現れる事もあるだろう。
だが、その扉は私に嫌悪感を与える。絶対に開けてはいけない。本能が告げ、悲鳴を上げる。
私はその扉と出会った時、絶対に逃げるようにしている。
そして、目が覚めるまで逃げ続けるんだ。
バカバカしい話と笑って貰っても構わない。

その話を友人にしてみた。友人も昔、同じ夢を見たらしい。
所詮は夢だと友人は扉を開けた。
友人は奇病に罹った。集中治療室に入り、一時は命の危険にまで晒された。
友人は言った。その扉は絶対に開けてはならない、と。

昨日の夢だ。私はいくつもの扉に囲まれた。
逃げ場はなく、嫌悪感を与える扉は開く気配がない。
私はただただ、この悪夢が早く終わってくれる事を願った。

もし私の投稿が暫く止まってしまうような事があれば、夢の扉を開けたものだと思ってくれ。
これ紛れもない実話だ。それが何よりも怖い。