良い方法はすでに遊園地で使われていた

突然発症し6時間以内に「ハマグリ」を摂取しないと死に至るウイルスが日本国内に入ってきたのは今年の初めだった。
特効薬としての「ハマグリ」がつきとめられたが、まだ合成薬を作るところまでは至らなかった。

そこらじゅうでハマグリの盗難が起こるようになったためと、発症から摂取までの猶予が少ない事から、人々はハマグリを身に付けるようになっていた。

ハマグリ用ペンダント型保冷庫、汽水域の水を作る素など、身に付ける用グッズの販売も順調なため、
人々は数か月もするとハマグリを身に付けながら日常生活に戻っていった。

唯一、温泉サウナ業界は日常になかなか戻れなかった。ハマグリを持ち込むと温まってしまうという事態と盗難防止対策が確立できなかったからだ。

だがしかし、開店してみると間もなく家族や友人間で一人がハマグリをKEEPしている間に他の人が温泉に入るハマグリスイッチが自然と行われるようになった。