0
2

「チャオっす、僕はスマホ猫。何でも屋さ。何か御依頼かにゃ?」
「逃げ出した猫を探して欲しいのです」
「なるほど。捜索の依頼ですか。その猫の行き先に心当たりはありませんか?例えば、馴染のバーや知人の家だとか」
「すいません。分からないんです。あんなに長い間、苦楽を共にしたのに」
「ぶしつけですが、テーブルや机の引き出しに遺書はありませんでしたか?」
「なぜです?」
「こう言っては何ですが、もしかしたら、自殺もしくは老衰の可能性もあるかと」
「そんなはずはありません。彼はまだ、二歳なのですから」
「なるほど。ですが、二歳と言えば人間で言うところの成人です。友人に「楽して儲かる良い商売があるんだけど、お前もやらないか」と誘われ、ネコカフェを開業している可能性も」
「そんなはずない。だって彼はコーヒーアレルギーですから。カフェのマスターなんて出来ません」
「了解です、猫ネットで調査して見ますね」
公開:20/03/21 20:39

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容