流れ星カウントダウン

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冬の夜空には流れ星が良く見える。
お、見えた。あっという間に夜空に消えてしまった。
「ザザ..今夜地球は隕石によって滅亡します。教主様の予言は100パーセント正確..ザザ..」
また妙な嘘くさい混線が入った。
忌々しい混線が入らぬようラジオの音量を下げ、顔を真上に傾ける。
あっ
視線の中を流れ星が横切る。あれ?
流れ星の先端に10の数字が見えたような。
あっ
再び、夜空を三本の流れ星が滑るように視界を駆け抜けた。
今度は9、8、7が見えた。なんだこれ?
それから流れ星は数字を伴って現れては消えた。
なんだこの現象は。
興奮しベランダから体を乗り出したがラジオが床に落ちた。その拍子に音量が大きくなる。「ザザ..後5秒で滅亡します。5、4、3」
混線が耳に飛び込む。
やれやれどこのどいつだよ。
ラジオを拾う瞬間、辺りを光が包んだ。
「!?」
僕の目の前を大きく輝いた0が迫っていた。
ファンタジー
公開:20/03/18 22:04

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