おもむろに哲学

　アムロレイはガンダムに乗った。わたしはガンダムに乗らなかった。だから、アムロレイとわたしは他人だ。
　なぁに？　それ。
　僕の言葉。
　「我思う、故に我あり」みたいな？
　まぁね。もう一個あるよ。雨が降っている、だから傘を差した。
　当然のことね。
　うん、当然のこと。
　傘に雨が当たる音を聞いていると、なんだか愉快な気持ちになった。風もなく、雨脚もそれほど強くなかったから、僕はそんな気持ちになったんだと思う。
　なんとなく、わかる。
　人間みんな、そんなもんじゃないのかなぁ、と思ったり思わなかったり。
　そんなこと言って、恥ずかしくないの？
　ちょっとだけ、恥ずかしい。