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私は長年の研究の末、人の脳内に文筆液という特殊な液体が流れている事を突き止めた。
この文筆液の多さは人其々でね。多い人は本をよく読み、少ない人はあまり本を読まない。昨今、活字離れが進んでいるのはこの文筆液が人々の脳内から減っているからと思われる。
私はこの文筆液を人の手で増やす事が出来ないかと研究中である。
文筆液はとても不思議でね。ある一定数の量に達するとそれを作品という形で外に出したがるんだ。
物書きを仕事にしている者は皆、この文筆液の量が人より数倍もあった。この私もそうだよ。
最近ではSSG細胞と呼ばれる細胞体がこの文筆液と密接に関係しているとも分かってね。私は同時にSSG細胞の研究も始めている。
SSG細胞とは何か?それを定義する為に私は今日も筆を執る。
私の頭の中は文筆液が先か、SSG細胞が先かという因果性のジレンマに駆られている。
まあ書き続けていれば、いつか答えが出るだろう。
SF
公開:20/03/17 18:57

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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