昔、寮からトラックで会社へ

会社の独身寮時代のS40年代は、毎年賃上げ交渉時には国鉄でストが打たれ電車も止まった。

いつもは会社がチャターした観光バスが、朝早く寮まで迎えに来るがその年はトラックが来て、寮生は皆たまげた。
何でも総務課でバスが十分確保出来ず、観光バスは年配者社宅へ優先的に回されたらしい。従い我々寮生はトラックの荷台にゴザを敷き２０人位ずつ何台かに分乗した。

幸いにも晴天だったので、最初は春風を浴び皆でワイワイ言いながら半ばピクニック気分であった。但し気を付けないと突然のブレーキやカーブでは皆転けていたが、これもまた楽しであった。
世間も乗り合いマイカーやバス等がドット出て道路は渋滞し、やっと会社に着いた頃には、最初とは打って変わって皆疲れ果て無口であった。

今、考えるとトラックの荷台に何十人もの人が乗り走行するのが、何故許されていたのか、何故違反行為ではなかったのか分からない？